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肌の乾燥や唇の荒れ…英皮膚科医が解説する、冬の肌について知っておくべきこと

肌の乾燥や唇の荒れ…英皮膚科医が解説する、冬の肌について知っておくべきこと

日没が早くなるにつれて、調子が狂うのは体内時計だけではない。肌のこわばり、指の関節の荒れ、唇のかさつきなどが気になるという人は多いのでは? そこで、皮膚科開業医のベイベイ・デュ・ハーパー医師と、ザ・ハーレー・メディカル・グループを代表して皮膚科医のジャスティン・へクストール医師に、突然の寒さでも肌を元気に保つために知っておくべきことを聞いてみた。顔から足まで、冬に負けない肌作りを今からスタート。 普段使っている製品を大幅に変えるのはよくない 「季節の変化によって使っている製品を完全に変えてしまうのはおすすめしません。その必要はないと思います」とデュ・ハーパー医師。 「もっとも大事なのは、自分の肌に対する気づきと理解を深め、肌が環境の変化に適応する助けになるものを加えることです。レチノイドや角質を除去する酸、ビタミンCなど肌を刺激する可能性のある成分を知っていることも重要です」 日焼け止めは冬も必需品 冬だからといって、日焼け止めを使わなくていいというわけではないとへクストール医師は言う。 「冬期はUVBの値は低いものの、UVA(皮膚科医の世界ではUV-ageingと呼ばれている)は、肌を老化させるのに十分なほど高いのです。ですから、エイジングから肌を守りたかったら、一年を通してUVAを防ぐ効果の高い日焼け止め、たとえばLadivalの日焼け止めなどを使うことをおすすめします。UVBはビタミンDの生成を刺激する波長で、冬期はその値が低くなりますから、必要であれば、ビタミンD3のサプリメントをとるのもいいでしょう」 プロのトリートメントを受けることも考慮 冬は肌のトリートメントにいい季節だとへクストール医師は言う。 「夏の間はピーリングやレーザーが気になるものの、そうした施術の前後に日光を浴びると、炎症後の色素沈着の危険性が高まります。ですから、秋や冬はプロによる施術には絶好の機会なのです。とはいえ、施術後の肌が落ち着いてパーティシーズンにピークを迎えるよう、前もって計画を立ててトリートメントを受けるのがおすすめ。また、夏まで待たずに脱毛を始めるのもいいでしょう」 「ザ・ハーレー・メディカル・グループのDermaFNSトリートメントのようなマイクロニードリング療法のコースは新しいコラーゲン生成を刺激するのに役立ち、肌のツヤを回復します」 水分を補給する 「寒くなって暖房を使い始めると、肌や髪が乾燥し、敏感になっていきます。必ず1日を通して水分を補給しましょう。コーヒーの代わりに、抗酸化効果の高い緑茶を飲むのがいいですね」とへクストール医師はアドバイス。 「クレンジングは優しく行うのが必須で、皮膚のバリア機能をできる限り健康に保って、肌に不可欠な水分を保持できるようにすることが大切。大まかに言えば、もし洗顔後の肌につっぱり感があったら、そのクレンザーは皮膚のバリア機能を損ねている可能性があります。洗顔後の肌は潤っていなければならないのです。もし、洗顔直後にすぐさま保湿剤が必要と感じたら、まずはクレンザーをもっと優しいタイプに変えてみてください」 敏感肌はいつもよりも注意が必要 デュ・ハーパー医師によると、敏感肌は寒さや風の刺激を強く受ける場合があるという。 「肌が敏感な理由には個人差があります。ですが、皮膚と脳をつなぐ神経線維の敏感度は人によって異なることが一つの要因であると示唆する研究があります。より上質で鎮静効果のある保湿剤を使うとバランスをとることができます。ポストバイオティクスを含むAveneの『 』など、炎症を起こした肌を落ち着かせる成分を見つけることをおすすめします」 毎日のスキンケア習慣を微調整 Olga Peshkova Getty Images 「日中も保湿剤をつけなければならない場合は、スキンケアのルーティンに微調整を加える必要がある可能性が高いですね。ローションを使っている場合は、クリームに替えて、30秒間マッサージして効果を最大限に高めましょう。自宅でのトリートメントにおすすめなのは、La Roche Posayの『 』や Eve Lom の『Moisture Mask』です」とへクストール医師。 就寝時は重ねづけすること 「私の一番のコツは、特に夜のルーティンに、より密封性の高いリッチな製品を使うことです。肌のバリアを維持し、治療を受けなくても済むようになります。また、“リカバリーマスク”として販売されている製品はモイスチャー効果に優れた成分が配合されていることが多いです」 「ワセリンや鉱物油はこの何年か悪い評価を受けていますが、実は皮膚科医が多くの肌状態、特に乾燥肌をコントロールする際に使っています。そうした成分の密封効果によって、基本的には皮膚を保護し、自ら修復する時間を与えて、本来備わっているバリア機能を維持します」 フェイシャルエルテを受ける 「冬の肌はくすみがちです。だから4週間おきにプロによるフェイシャルを受けることをおすすめします」とヘクストール医師はアドバイス。 「皮膚細胞の成長サイクルが一周するのにそのくらいの時間がかかるので、ザ・ハーレー・メディカル・グループのPower Pumpkin Resurfacerのような表面のピーリングや角質ケアを受けて、スキンケアの吸収をよくするよう提案しています。定期的なフェイシャルエルテは肌を清潔にし、潤いを保ちながら毎日のスキンケアルーティンの効果を最大限にするのに役に立ちます」 唇を“なめることによる皮膚炎”から保護 「荒れた唇をなめるのは乾燥を悪化させ、“リックエクゼマ”と呼ばれる症状を引き起こす可能性があります」とへクストール医師。 「唇を常に効果的なクリームで覆っておきましょう。トマトなど荒れた唇を刺激する食べ物もあるので、特に飲食の前にカバーすることが大事です。Epadermの『Ointment』やLa Roche Posayの『 』がおすすめです。スキーをする場合、唇は日焼けしやすいことを忘れずに。酸化亜鉛はすばらしい日焼け止めになり、顔や唇の皮膚からUVを反射させるのに役に立ちます」 手の乾燥や荒れを防ぐ skaman306 Getty Images 冬は手が荒れたりヒリヒリすることが多いとヘクストール医師は言う。 「常に手を洗っている新米ママさんたちが冬になると私のところに来ます。私のアドバイスは、ベビー用おしりふきを使わないようにすること。手の皮膚炎(湿疹)を引き起こす防腐剤が含まれている可能性があるからです」 「また、皆さんに洗い物をするときは手袋をつけるようアドバイスしています。Dermal 500は保湿効果の高いすばらしい石鹸で、マイルドな抗菌効果があるので頻繁に手を洗う時に非常に便利です。夜はリッチなハンドクリームをたっぷり塗って、コットンの手袋をつけましょう。2、3日後には皮膚のバリアが癒えはじめ、驚くほどの違いが現れます。Aveneの『XeraCalm A.D. Lipid』や が私のお気に入りです」 ウロコ状の皮膚はチェック 「もし、鼻の周りや眉のあたりの皮膚がウロコみたいにはがれてきたら、イースト菌によって悪化したと考えられる皮膚炎かもしれません」とヘクストール医師。 「冬の寒い気候が引き金になることがわかっています。かかりつけの医師に相談の上、患部に抗真菌成分のクロトリマゾールを含んだカーネステンクリームを1日2回、1週間ほど、その後は時々塗って、再発を防ぐことをおすすめします」 「また、とてもマイルドな洗浄剤と、1日2回、保湿剤を使うのもいいですね。短期間、抗炎症クリームを使わなくてはならない場合もありますが、それは医師の指示に従いましょう。どんな皮膚の症状もそうですが、早期に手立てをすることで止められることが多いのです」 フットケアを行う ヘクストール医師は冬期は足も乾燥してひび割れることが多いと言う。 「頻繁に角質ケアをして保湿剤を塗ることをおすすめしますが、十分な時間がないという人が多いですね。そこで便利なのが 。足用のケミカルピールで、すばらしいトリートメントです。翌朝、何も違いが見られなくてもだまされてはいけません。2、3日するうちに脱皮したような感じになります。皮膚の層を1枚なくすと思ってください。美しくは聞こえませんが、赤ちゃんの足のようにソフトになりますよ」 バスタイムを保湿の時間に 「お風呂は冬の乾燥した肌への、まさに贈り物。肌に悪影響を及ぼすストレスホルモンに代わって、大切なリラクゼーション効果をもたらすのはもちろん、上質なバスオイルで肌を保湿する絶好の機会です。皮膚炎に悩まされている人は、Balneum Plusのバスオイルが肌に潤いを与え、痒みを緩和します」とへクストール医師。 ボディケアをワンランクアップ 「冬に乾燥がよく見られるのは、脚の膝から下です」とデュ・ハーパー医師。 「いわゆる“鳥肌”や毛孔性角化症(KP)が乾燥の原因だったり、炎症を伴う場合があるので、1年のこの時期になると目立ってきます。毛孔性角化症の人はAveneの『 』で洗うことをおすすめします。もしくは優しく角質ケアをしながら保湿もしたい場合は、乳酸が含まれたボディローションを選びましょう」 お酒を飲まない 「研究から、アルコールは肌の炎症を拡大し、乾癬(かんせん)や皮膚炎、酒さなど皮膚病の多くを悪化させることがわかっています。一般的に皮膚を乾燥させる作用があるとともに、皮膚の再生や全般的な皮膚の健康にとって重要な睡眠を妨げます。体が本来持っている均衡を乱すことが肌のくすみや疲れて見える原因になるのです」とデュ・ハーパー医師は説明する。 1日あたりのアルコール摂取量を制限し、必ず水を飲んで、全体的な潤いを維持するのがおすすめだ。 ※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 Translation: Mitsuko Kanno From Harper’s BAZAAR UK This content is created and maintained by a third party, and imported onto this page to help… Read Full Article